三連休、自然の中に溶けていった
三連休、三重の海辺でキャンプをしました。
振り返ってみると、海で泳いで、山を歩いて、火を眺めて、星を探す。ただそれだけの三日間だったのですが、不思議なくらい充実した時間でした。
今回泊まったキャンプ場は、海まで歩いて一分ほどの場所にあります。テントを張ると、荷物だけ置いて、そのまま海へ向かいました。
御座白浜海水浴場で一時間ほど泳いだのですが、思っていた以上に体力を使いました。キャンプに来たらBBQをするものだと思っていたのに、この日はもう何かを焼く元気が残っていません。結局、BBQはやめて、ご飯を食べに行くことにしました。
夜はキャンプ場へ戻り、薪に火をつけました。薪がはぜる音を聞きながら花火をして、空を見上げます。星も見たかったのですが、この日は雲が多くて、少ししか見えませんでした。それでも、火を眺めながら何も考えずに過ごす時間は、普段の生活ではほとんどありません。
そんな夜だったのに、不思議となかなか寝つけませんでした。でも、一度眠ってしまうと、思っていたよりずっと深く眠れました。夜中に少し雨が降りましたが、去年のキャンプで降られた雨に比べれば、大したことはありませんでした。
朝五時ごろ、カエルや虫、セミ、鳥の鳴き声がまるで一つのオーケストラのように重なり合い、その音で目が覚めました。決して静かではないのに、不思議とうるさいとは感じませんでした。本当はそのまま起きて、六時ごろからまた海で泳ぐつもりでした。でも眠気には勝てず、もう一度寝ることにしました。次に目が覚めたのは朝八時。お腹も空いていたので、ラーメンを作って、コーヒーを淹れて飲みました。キャンプの朝に食べるラーメンは、どうしてあんなにおいしいのでしょう。
朝食を済ませたあとは、便石山の「象の背」へ向かいました。思っていた以上に傾斜がきつく、かなり体力を使いました。一緒に行った友達は途中から完全に力尽きてしまい、登りも下りも、ほとんど這うように歩いていました。
山を下りてキャンプ場へ戻ると、また海へ向かいました。二日目の夜は、花火をしながら星を眺め、静かに波の音を聞いていました。前の日よりも空が澄んでいて、星もたくさん見えた気がします。波の音は途切れることなく聞こえ続け、時間だけがゆっくり流れていくようでした。あの夜が、今回のキャンプで一番好きな時間だったかもしれません。
最終日の朝は、まずテントを片付けてチェックアウトを済ませました。
そして、最後にもう一度だけ海へ向かいました。ちょうどこの日は海の日。三連休の締めくくりを海で過ごせたのは、少しうれしかったです。
朝七時を過ぎたばかりだったので、日差しは十分に暖かいのに、まだ強すぎません。海に入るにはちょうどいい時間でした。去年はすっかり日焼けしてしまいましたが、今年は肌が赤くなることもなく、最後まで気持ちよく海を楽しめました。
三日間見続けた海とも、これでお別れです。名残惜しさを感じながら海をあとにして、大阪へ戻りました。
こうして振り返ってみると、私たちは三日間ずっと自然の中にいました。海で泳いで、山を歩いて、火を眺めて、星を探して、波の音を聞く。朝は鳥やセミの声で目を覚まし、夜は暗くなったら眠る。
普段の生活では、スマホを見て、パソコンを開いて、時間を確認して、次に何をするかを考えています。でも、この三日間だけは、そういうものから少し距離を置いていました。
実は今回は、できるだけオンラインにならないようにしていました。土曜日に放送された、ずっと楽しみにしていた番組があったからです。SNSを開けば、きっと誰かが感想を書いている。そう思うと怖くて、スマホもほとんど見ませんでした。自然の中にいた三日間は、インターネットの世界から少し離れて過ごしていました。
家へ着いて荷物を片付けると、まずは楽しみにしていた番組を見ました。三日間も自然の中にいたのに、家へ帰って最初にやることがそれなのか、と自分でも少し笑ってしまいました。
でも、その時間も嫌いではありません。テレビを見ながら、膝の上で気持ちよさそうに眠っているはっちゃんを撫でる。数時間前までは波の音を聞いていたのに、今は喉をゴロゴロ鳴らすうちの猫の音を聞いています。どちらの音も心地よくて、「今の私は世界で一番幸せなんじゃないか」と、本気で思ってしまいました。
ずっと自然の中で暮らしたいわけでもないし、都会の生活だけを続けたいわけでもありません。たまに海へ行って、山を歩いて、火を眺めながら何も考えない時間を過ごす。そして大阪へ戻り、またいつもの生活を送る。
三日間だけ自然の中へ溶け込み、また自分のいる場所へ帰ってくる。
今回の三連休は、そんな時間でした。